2023.06.26
#FRPタンク

FRPタンクの耐用年数と更新のタイミングについて

FRPタンクの耐用年数と更新のタイミングについて

耐蝕性が高く、プラントでよく利用されるFRPタンクの耐用年数や更新のタイミングについてご説明いたします。

一般的なFRPタンクの耐用年数は10~30年程度

一般的なFRPタンクの耐用年数は20~25年

FRPの耐用年数は一般的に10~30年程度です。もちろん内容液や使用環境などの条件により耐用年数は変わってきます。

例えば塩酸であれば、液から発生するガスがFRPに浸透することで劣化が進行し、15年程度で更新が必要となる場合も珍しくありません。
またその逆で工業用水のような腐蝕性の低い内容液の場合は耐用年数が長くなる場合もあります。

10年で更新が必要になる場合は材質の再検討を推奨

FRPの一般的な耐用年数は10~30年と申し上げましたが、もしも10年以下で更新している場合は、一度当社へご相談ください。

多少イニシャルコストが高くても、高耐蝕な材質を採用することで、定期的な補修によるランニングコストの増大や、劣化進行による突発的なトラブルのリスクや更新にかかる工事のコストなどを考慮すると、結果的にコストパフォーマンスがよくなるかもしれません。

※当社ではFRPでは対応できない場合にも対応できる、FRPとフッ素樹脂などを掛け合わせた高耐蝕のクラッド材を開発しており、内容液に合わせた最適な材質をご提案しております。

FRPタンクの耐用年数を伸ばすには定期的な点検が有効

FRPタンクの耐用年数を伸ばすには定期的な点検が有効

労働安全衛生法の特別規則である特定化学物質障害予防規則(通称:特化則)に規定されている物質(塩酸や硫酸など)を取り扱う設備については、2年に1度の点検が義務付けられております。

その他の液体の場合は、使用環境にもよりますが、密閉タンクの場合は、使用から10年の間に最低1度は点検を行うことを推奨いたします。その後は点検結果によりますが、2~5年毎の点検をお勧めします。

傷や変色などのトラブルが小さなうちに対応することで、より長く使えるようになります。

特に角型タンクの場合は、補強枠を覆うFRPが破損し、露出した補強枠が腐蝕する場合があります。クラック(割れ)が発生した直後であれば、補修は簡単ですが、腐蝕が進行して補強枠そのものを交換しなければいけなくなる場合もあります。そのため月に1回程度は補強枠の確認をおこなうようにしましょう。

補強枠がタンクの強度を担うため、長期間放置していると早急に更新しなくてはならない状況になる可能性がございます。内面に関しては、液を抜いたタイミングで確認することをお勧めします。

酸洗槽やメッキ槽の場合、持ち出し液が補強枠にかかることも多いので、定期的に水洗いも推奨しております。

点検時に発覚した問題に対して補修などの適切なアプローチを行うことで、耐用年数を伸ばすことも可能です。

FRPタンクのメンテナンスについては以下のページをご覧ください。

FRPタンクの更新タイミングは点検結果を目安に決定

タンクを更新する必要があるかどうかは、現状のタンクの劣化具合に沿って判断する必要がございます。その判断は、専門知識をもった人でないと難しいといえるでしょう。

補修でまだ使えるのか、もう更新を考える時期なのか、専門業者による点検結果をふまえて判断していただければと考えます。

当社ではFRPタンクの点検を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

FRPタンク更新時の”業者の選び方”と”注意点”

最後に実際にFRPタンクを更新することになった場合に気を付けたい「注意点」と「業者の選び方」についてポイントを説明します。

FRPタンク更新時の”業者の選び方”と”注意点”

FRPタンク更新時の注意点

既設タンクを撤去した際には基礎の状況を確認の上、設置面に凹凸がないか必ず確認するようにしましょう。

基礎をそのまま転用し、同形状のタンクを更新する場合、原則としてアンカーボルトは転用することはできません。そのため、既設とは異なる箇所に新しくアンカーボルトを施工しなくてはなりません。

既設タンクを撤去する際は、内容液をすべて抜いたあと、水洗いをする必要がございます。撤去後には廃棄処分する必要があります。

また、タンクの吊金具は経年劣化により強度が低下している可能性があります。状況に応じて吊り方を検討する必要があります。

設置工事が出来て材質が豊富なタンクメーカー・業者を選ぶと良い

FRPタンクは正しく設置しないと設置条件が原因で破損することがあります。FRPタンクの特性をしっかり理解し、適切に設置する必要があります。

設置工事まで請け負ってくれるタンクメーカーであれば、そのタンクのことを当然理解できていますのでその心配はありません。 出来る限りタンク製造から設置工事までを行える業者を選びましょう。

また、先述のとおり10年でFRPタンクを更新しているようなケースでは、タンクの材質変更を検討する必要があります。 そのような場合は、FRPだけでなく豊富な材質を取り扱っているタンクメーカーをあたってみると良いでしょう。

当社では設置工事の対応を行っており、また、FRPだけでなくフッ素樹脂などを使用したクラッド材も取り扱っております。 タンク更新の際はぜひご相談ください。

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